この町の防犯防災について考えてみませんか?【既に喪失しているもの編】
こんにちは、1丁目のウサギです。
今回は災害時の「盲点」についてお話したいと思います。
1・家具固定のチェーンは殆ど千切れる
3.11経験談からの情報収集ですが、震度7クラスでは「大型テレビが部屋の反対まで飛んだ」「ピアノが3秒で倒れた」「食器の破片が凶器となり逃げ場がなかった」等、次々と恐ろしい事実が判明しました。
もちろんこれらは序の口で、単純に倒壊や火災リスクは全員につきまといます。特に怖い例が「タンスが倒れて頭部直撃」「ガスレンジのホースが外れてガス漏れ引火で大火災」とか・・・
壁に付けたチェーンは取り付け具合によっては一瞬で根本から外れます。また都市ガスはセンサーでストップしてもプロパンガスはホース破断時には制御されません。
ある程度地震対策をされている方も多いと思いますが、今一度実際に起きた「こんなはずじゃ無かった」事例を各自で調べてみましょう。
ちなみに実例を誰かから教えてもらうと他人事のように感じて記憶に残りません。
自分で調べるからこそ身に付く事を大前提と考えて下さい。
2・「出来る事をやる」のが一番出来ない
よく学校で机の下に潜る訓練をしましたが実際の震災時には潜れません。と言うより余りにも大きな揺れで自分の意思では少しも動けないのです。
今やるべき事は「動けなくても致命傷だけは避けれる部屋の模様替え(レイアウト変更)」や「留守時に惨事にならないような火災対策」です。
模様替えは大変でしたら寝る時の向きを変えるとか、重い物を下⇔軽い物を上に入れ替えるだけでも構いません。
火災対策は感震ブレーカー(震度5以上で自動切断)が売られていますので、外出時で無事でも帰宅したら自宅が火災元だった・・・
なんて惨事を防ぐ努力をしておきましょう。
ここまで実体験を聞いてもなかなか実践できないのが人間です。どんな事も時間が経つと恐怖感が薄れ緊迫感が無くなります。
瞬間的には決心した事も1ヶ月後にはリセットされるのが普通なのです。
もし何かきっかけがあればそれがラストチャンスだと自分に言い聞かせて、後悔のないよう対策をして下さい。
3・「すべき事」は常に変わる
震災時に「すぐに外に出ない」「調理時は火を消す」とよく言われますが、状況によっては裏目に出て大怪我する可能性があります。
そこで修正すると「とにかく上を見る」「火は後で、まず安全確保」と言い換える事によって、より臨機応変的な対応が出来るようになります。
ここで懸念すべき事は「すべき事をマニュアル依存していないか」であり、自分で考え抜く事が激減した現代病なのかも知れません。
今までマニュアルや行政公助を充実させるべく尽力した結果、自助や生き抜く力が減衰し切っているのです。
まさにモラルハザードと言うべき事象ですが、平常時だからこそ思いつくアイディアを蓄積して災害に備えましょう。
何か起きた時は全てが修羅場で、冷静さも無ければ発案する余裕も無いのですから。
まとめ
細かい例えはキリがありませんが、一番警鐘を鳴らしたいのは現代は「自分で考えなくなった」「常に誰かに依存するようになった」事です。
どんな状況でも最後は自己責任ですが、やはり誰かに答えを依存する方が楽なのですよね。
集団心理とも言われますが、みんなに追随して結果的には犠牲者が増えてしまった・・・なんて事も過去にたくさんありました。
今すべき事は「自分の感性を磨く」「最後の自己決断力を高める」に尽きます。本当の大災害に正解などありません。
強いて言うなら選択した内容はともかく、自分で決めたのなら正解であり、どんな事があっても他人のせいにしない強い決意と覚悟が必要です。
これは日常でも当たり前の事なのですが、マニュアル願望志向や指示待ち慣れした結果、いつのまにか喪失していた最も大切な物なのかも知れません。
この記事を書いたひと
一丁目のウサギ
神橋小学校・六角橋中学卒業で、ほぼずっと神奈川区にいるサラリーマンです。
ちょっと心配性な所を防災活動に活かして行きたいと思いますので宜しくお願い致します