『ホントノデアイ』大人も子どもも本に出逢おう!オススメ本をご紹介♪
はじめまして。
このたび
『ホントノデアイ』
と題して、不定期で本の紹介をさせていただくことになりました。
気まぐれ古本屋ママゴト商店のシノと申します。
わたしは本が大好きで、自分が楽しむだけでは飽き足らず
「お子さんにも大人の方にも、どんどん本を楽しんでもらいたい!」
という大変おせっかいな気持ちから、本にまつわる活動を色々としています。
こちらでは、毎回『お題』から思い浮かんだ本を、3冊ご紹介していきたいとます。
ただ、あらすじも感想も評価もいっさい書きません。
「本を楽しむ」のはみなさんであり、「楽しむ」は「出逢う」ところからすでにに始まっているからです。
みなさんなりのホントノデアイ、そしてその先を、楽しんでみてくださいね。
もし紹介した中に気になる本があったなら、本屋さんや図書館、学校図書館などに行って、探してみてください。
紹介した本はもちろん、違う本との新たな出逢いもあるかもしれませんよ。
(なるべく横浜市立図書館にある本を選んでいます。予約すれば、移動図書館『はまかぜ号』でも受け取れますよ。)
オススメ本:お題『1年生』
- •いちねんせい
谷川俊太郎 詩/和田誠 絵 小学館
(詩の絵本 48頁) - 1ねん1くみのいちにち
川島敏生 写真•文 アリス館
(写真絵本 40頁) - 夜明けの図書館(全7巻)
埜納タオ 双葉社
(マンガ)
※3冊とも横浜市立図書館にあります(2022年4月現在)
最後に、本の楽しみ方の中には「書く」もあります。
わたしも、拙いながらも楽しく「書く」ことに挑戦してみました。
本の紹介の後には、お題にまつわる、おまけのショートショート(短いおはなし)をどうぞ。
みなさんもよく知っている、あの場所が出てくるかもしれません。
おまけのショートショート(短いおはなし)
『1年生』
春。
桜の木はもう半分ほど緑になって、木から旅立った花びらは宙でくるくると舞い踊っている。
眩しいくらい明るい陽射しに照らされた、見知った顔に新しい顔。期待に胸が膨らみ、みんながみんな初々しい。
「今日からよろしくね」
私が緊張しながら話しかけると、無邪気な瑞季ちゃんは、笑顔で応えてくれた。
「みんなで、なかよく楽しくがんばろう」
優しくそう言ってくれたのは、少し大人な奏也くん。
頼もしいその声に、私の緊張も少しずつほぐれていく。
チューリップが満開の花壇を眺めながら、ベビーカーを押して小道を歩く。
神大寺中央公園こどもログハウスには、楽しそうな遊具がいっぱいだ。
小さな子どもたちが、全身で真剣に遊んでいる。
まだ入ったことはないけれど、中にも面白そうなしかけがたくさんあるみたいだ。
ベビーカーの中ですやすや眠りはじめた娘も、あんな風に遊ぶ日が来るの?
起きている時には笑顔を見せてくれるものの、まだほとんど寝ころんでいるだけだから、今は想像もつかないけれど。
ハックみたいな友だちと、わんぱくに暴れ回るようになったらどうしよう…
トムソーヤと名づけられたのその建物を見つめながら、つい良からぬ想像が膨らんでしまう。
「涼子、瑞季、そろそろ帰るよ」
夫に声をかけられ、我にかえる。
私たちは、パパママ一年生。
今日からこの町で、三人の新しい暮らしが始まった。
完
※おまけのショートショートに出てくる場所はわたしたちの住む町に実際にありますが、お話はフィクションであり、実在の人物や団体などとは関係ありません。
まちライブラリー@横浜キノコ文庫
ブログ https://ameblo.jp/ml-yokohama-kinoko-bunko/
メール yokohama_kinoko_bunko@yahoo.co.jp
まちライブラリー内ページ https://machi-library.org/where/detail/1279/
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この記事を書いたひと
シノ
神大寺在住。気まぐれ古本屋『ママゴト商店』や『まちライブラリー@横浜キノコ文庫』など、本にまつわるアレコレでのんびりゆる〜く活動中。好きなモノは本とお笑いとビール。