図面どおりにいかないから、面白い。リフォームの現場で見つける「できる方法」【ワカバヤシ連載第6話】

ワカバヤシ上村さん紹介写真
今回、お話を聞かせていただいたのは上村優介さん

「この図面のとおりに、本当にできるだろうか」

リフォームの現場では、そんなところから考え始めることがあります。

新しく家を建てるのとは違い、すでにある建物を生かしながら手を加えていくリフォーム。図面ではきれいに収まっていても、実際の現場では、そのとおりにいかないこともあるそうです。

ワカバヤシ連載第6回のテーマは「この仕事の好きなところ」。

今回お話を伺ったのは、リフォームを担当する上村優介さん。入社5年目です。

「仕事のどこが好きですか?」と聞くと、お客様への提案から職人さんとのやり取りまで、いくつもの“好き”が見えてきました。

「こうしたい」を聞いて、形を考える

上村さんが「ちょっと楽しい」と感じるのは、お客様が生活の中で感じている不便や、「もっとこうしたい」という希望を聞き、それに対する提案を考えているときです。

要望を聞くだけではなく、図面や資料を使いながら、具体的な形にしていきます。

その提案を喜んでもらい、工事が終わったあとも問題なく使ってもらえている。

そこまで確認できたときに、「提案してよかった」と感じるそうです。

上村さんが仕事で大切にしているのも、まずはお客様の希望を深く知ること。

希望するプランがあれば、それを実現する方法を考える。特に決まっていなければ、リフォームに向いている商品や方法を提案する。

「自分ならこうしたい」よりも先に、「この人はどうしたいんだろう」を考える。

上村さんの仕事のスタート地点は、いつもそこにあるようです。

図面と現場の間で考える

図面を見ながら打ち合わせ

そんな上村さんが、住宅の仕事ならではの面白さとして話してくれたのが、図面を実際の現場へ落とし込んでいく時間でした。

リフォームの場合、提案図面どおりに工事が進められないことがあります。

実際に現場を確認してみると、

「これは、どうやって収めよう」

と考えなければならない場面が出てきます。

完成したときに、どんなふうに使うことになるのか。
どんな納まりなら無理がないのか。

それを想像しながら、職人さんと打ち合わせを重ね、方法やアイデアを考えていく。

上村さんは、この時間を「特に面白い」と感じるそうです。

既製品では収まらない。さて、どうする?

和室に引き戸の取り付け

印象に残っているのは、和室に新しく片引き戸を取り付けたときのこと。

そのまま使える既製品では、寸法が合いませんでした。

「合うものがないからできません」で終わらせるのではなく、職人さんと相談しながら、どうすれば取り付けられるのかを考えます。

そして、ひと工夫を加えることで、無事にきれいに収めることができました。

住宅の仕事というと、大きな間取りやデザインに目が向きがちです。

でも実際の現場では、こうした数センチ、数ミリの違いをどうするか、目の前の条件に合わせて考える場面もあります。

決まった答えを当てはめるのではなく、その家に合う方法を探す。

図面どおりにいかないからこそ、考える余地がある。
そこが上村さんにとって、この仕事の面白いところなのかもしれません。

頑張った分が、自分の暮らしにも返ってくる

ワカバヤシ上村さん仕事風景

もちろん、面白いことばかりではありません。

現場では思いどおりにいかないこともありますし、お客様の悩みをどう解決するか、考え続けることもあります。

それでも仕事を続けたいと思える理由を聞くと、上村さんからは、とても率直な答えが返ってきました。

現場でお客様の悩みを解決できることが、やりがいにつながっている。

そしてもう一つ。

頑張った分がお給料に反映され、そのお金でプライベートや趣味を充実させられることも、仕事を頑張れる理由なのだそうです。

仕事のやりがいというと、つい立派な言葉だけを探したくなります。

でも、仕事が自分の生活につながっているのは、とても自然なこと。

誰かの暮らしをより良くするために働き、その仕事が自分自身の暮らしの楽しみにもつながっていく。

そんな答えにも、上村さんらしさを感じました。

もし住宅の仕事をしていなかったら?

最後に、少し違った質問をしてみました。

「もし、住まいの仕事をしていなかったら、今ごろどんな仕事をしていたと思いますか?」

上村さんが挙げたのは、本屋さんの店員。

個人のお客様と関わることが好きだから、接客の仕事をしていたのではないかといいます。

そしてもう一つは、音楽に関わる仕事。

仕事の話から少し離れたようでいて、聞いてみると不思議と今の仕事にもつながっている気がします。

人と話すことが好き。
相手が求めているものを知り、それに合うものを考えることが好き。

だから今は、それを住まいの仕事でやっている。

「住宅の仕事が好き」という一言だけでは見えなかった、その人なりの理由が少し見えたような気がしました。

今回のテーマは「この仕事の好きなところ」でした。

お客様の希望を聞いて提案すること。
図面と現場の間で方法を考えること。
職人さんと知恵を出し合うこと。

上村さんにとっての「好き」は、一つの大きな理由というより、日々の仕事のあちこちにあるようです。

次回予告

次回は「この街の住まい事情」。

これまで社員一人ひとりの視点から住まいの仕事を見てきましたが、次回は少し視野を広げて、この地域ではどんな住まいがあり、どんな暮らし方が選ばれているのかを聞いていきます。

いつも歩いている街も、「住まい」という視点から眺めてみると、少し違って見えるかもしれません。

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